北アルプス 金木戸川 小倉谷
2012/8/11~14
メンバー: CLトミー、SLトシ、マシェリ、NASさん、 うど子、伸
新穂高の深山荘前の無料駐車場はお盆休み前には夜に満杯となるとの情報を得ていたので早めの出発をしたが、午前1時過ぎの到着となってしまい、なんと残り4台との事。運が良かった。
まずは梁山泊流入山祝いで軽く?4時まで乾杯の儀。
朝7時に迎えのジャンボタクシーに乗り込み双六ダムへ。
今年もまた手前のゲートまでしか入れず長い林道歩きとなる。途中、元梁山泊のY氏率いる一行と会い、久々に話をした。九郎右衛門ルートとの事であった。
3時間近く歩き、最後の取水口で大休止して入渓準備を整える。
小倉谷出合は、踏み跡を5分も歩けば右手に見えてくる。
河原に降りて、双六川をチョイ泳げば小倉谷出合。
正午頃、いよいよ入渓。
水量はこのところの晴天続きで少ない感じだ。心配していた天気も予報がはずれて高曇りで収まっており、徹夜、重荷の疲れはあるが楽しんで前進。
ミニゴルジュに入り、ちょっとした左岸3メートルの乗り越しはナッツが丁度きまりAOで登れる。次の滝は左からショルダーで登れるようだが、時間がおして来たので右岸から簡単に巻く。
ミニゴル出口の滝を左岸から巻くとやっと広河原。
いい時間なので幕場を探しつつ進むと焚き火の煙。
左岸樹林帯の良さげな幕場に山登魂の一行。一緒にレスキュートレをしたこともあり、あいさつをかわす。
相席して語り合いたくもなるが、我々はもう少しだけ進む。右岸高台に中々景色もいい幕場をみつけた。
寝床が決まれば仕事は早い。盛大な焚き火を囲んで乾杯。
各々、でかいザックからうまいつまみが出続けるのはいつもの事。
星も出てきて、豪勢な宴会に初日の疲れを癒す。
12日 4時起床。
朝からのんびり焚き火で朝食。雨予報の天気もなぜか晴れで、うれしい誤算。
7時半出発。小一時間ほど歩き右から枝沢を分けると核心のゴルジュ帯。でも晴れているので気分は軽い。
最初の難関?の淵は15メートルの泳ぎから右岸の登り。
今年沢デビューの伸ちゃんに「行ってみる?」と聞くと「やりたいっす」と力強い。
少々流れに戻されつつも見事にクリア。濡れたザックが重いので、3メートル程の登りも楽じゃないが、体力あるね。
後続はザックピストンで楽々。
滝上はすぐ降りず右岸を小巻して4メートルくらい懸垂。(残置あり)
降りたところで冷えたのでトカゲになって小休止。のんびりモードである。
しばらく進んで左手30メートル美瀑先の残置スリングのある左曲した滝は第2の難場。
サブのトシに「やる?」と聞けば、登りはうまいが泳ぎに難あるトシ、ためらってるので、「もらった」とわたしが戴く。胸まで浸かって残置スリングでトラバースして釜から上がったところに、残置ピトンがあり、ザックを降ろして空身で滝上へ。やさしい。
滝上はハーケン1枚打ってボディーでアンカー。6人いると、一人ずつ登ると時間がかかるので、スピーディーに同時登攀したいところ。
NASさんに釜からの上り口に行ってもらい、後続の登りを手伝ってもらいスピードアップを図る。この辺の戦術は手慣れたものである。
滝上を徒渉して少し進んで10M斜瀑の手前で、ラーメン大会!
天気も良く、核心も越えて食欲旺盛。コーヒー、昼寝付きでまったりと休む。
これを「ラーメンシステム」と名づけ、慣わしとする。
この谷は変化に富んで本当に美しく、駆け抜けてはもったいない。(まったりばっかりの言い訳でもありますが。)
カメラに収まりきらない支流の滝。上と下の写真はつながってるのだ。
10m斜瀑を越え、4mのシャワーを右から登り、黄色いなめに突入。これは美しくて癒される。で、また大休止。
きっと都会では35℃の灼熱地獄なのにこちらは涼しくナメで水遊びのまったり極楽モード。マシェリ、うど子の女子陣も大喜びである。
この先、ナメ出口の大滝は登れないので、左のスラブからトシ先頭で巻く。やさしいが高さもあり念のため一部お助けロープも出す。落ち口の高さでささやぶからトラバースすれば難なく沢に降り立つ。
この先、左からの支流を見送ると、そろそろ幕場を探しながらすすむが、中々我らの条件に合う適地がなく(贅沢なので)、両門滝の二俣まできてしまった。
少し戻ってショボイ場所を整地するか、それとも河原の絶好の一枚岩を寝床とするか、皆で相談。悪天予報はでているが、リスクオンで、岩上を選ぶ。
但し、逃げ道の避難ロープを右岸やぶ台地にセット。腹がきまれば後は皆やることは早い。
伸ちゃんが「いつもこんな景色のいいところテンバにするんですか?」と聞くので、「そうだね」と答えたが、よくみれば、両門滝を眺める、こんないい景色のテンバはそうそうありゃしない。
夕食は今日も豪勢。トシ定番のミスジの串焼き(和牛)。をはじめ、凄いつまみ群。これじゃあザックが軽くなるわけありませんね。
大宴会も宴たけなわな頃、気になるのはやっぱり明日の天気ですが、なぜか今晩も時々流星も見えるほどで楽観気味。酔って歌って?いつしか寝入る。
13日、明け方にぽつぽつきたので、いよいよかと、覚悟して起きるが本降りにはならず、小雨で収まっている。淡々と朝食をすませて、7時過ぎに出発。
右又がルートだが直登はできないので、左又から登るが、雨降る中無理は禁物なので巻きルートで滝上に出る。滝上で地元の山岳会のパーティーに追いつかれ、聞けば昨日入渓したらしい。ザックがとても小さく、足が早い。
小休止後少し進んで右手からトシ先頭でやぶに突入し、トラバース。15分位で右又にでた。
小雨降る中遡行し次の2段30メートルは、下段を右から簡単に上り上段はパスして右から巻く。次の天空から落ちるような40メートル滝は左のガレから落石に注意して登り樹林帯を小さく巻くが、岩の崩落してるところがあって、ロープを使用。
滝上は平らなスラブと草原。テンバに適したよいところである。
この先インゼルを越えて上の二俣でラーメンシステム!天候悪く寒いので温まる。
ここから先は、ボルダリング調のやさしく登れる小滝が続く。登れないものも、簡単に小巻きでき、楽しい。晴れてないのが玉にキズか。
標高2400を過ぎ水が枯れるころ、右岸台地にテンバを決める。
前2日に比べるとショボイ場所だが、仕方なし。それでも小さく焚き火は起こし、大宴会。
寝入るころ、いよいよ本格的な雷雨となる。風も強く吹き込み何もかも、もうびしょ濡れに近いが、カバーのおかげで、シュラフはかろうじて濡れずに済み何とか寝付く。昨日やおとといでなくてラッキーと思うべきですね。
14日、4時半起床。
雨で寒い。スープと行動食、炊き立てのごはんをいただき、7時発。
源頭に近いので、増水してても関係なし。その水もすぐに枯れ、恐怖のガレ登りになる。
小屋へのトラバース道はわからず登り、稜線直下はまるで瓦を積み重ねたようなやばい感じの詰め。
一歩一歩恐る恐るぬけると、ペンキ印の登山道が見えた。おつかれ様の握手をかわす。
霧でよく見えなかったが笠ヶ岳山頂はこのすぐ先にあった。
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