6月の水無 北沢 の入り口

2015/6/6

メンバー:NASさん、うど子


ネットでmt-sam氏により6月頭に越後水無川の北沢を詰めた記録を見つけた。


はぁ?6月に北沢ぁ??

マジすか?


写真が一杯の記録を拝見すると、沢筋はビッシリと雪渓が詰まっていて比較的安定しているように見える。


北沢と言えばずい分前になるけど9月に行ったことがある。

真ノ沢との出合で泊まっている時にとんでもない大増水に見舞われ、9時間のヤブコギでグシガハナに脱出した思い出深い沢だ。


あの時は幣ノ滝と北沢大滝から水が空中にぶっ飛んでいてまるで龍が舞っているかのようだった。

スラブの大空間に巨大な洗濯機のように水が渦を巻いていて恐ろしかったっけ。


すっかり写真の景観に魅せられ、厚かましくも記録を発表されたmt-sam氏にコンタクトをとらせていただいたところ、快く情報を提供して下さいました。

なんと!関門の滝も埋まってる~。長靴でトコトコ歩けるよ!とのこと。

ウッソ~!行くっきゃない!


samさん、ありがとうございます!

6月に北沢に入ろうという発想も凄いけど、確実な情報も無いのに実行に移す度量と技量はハンパじゃないですね!

とても一般人にはマネが出来ません


こんなチャンス老い先短い私にはもうないかもしれん。

しぶるNASさんに無理やり同行願ってひとまず北沢へ向かうことにしました!


NASさんに「北沢行きたいな~!」と言ったら、「6月にキタザワぁぁ~?バカぢゃねぃの(- -;)」的な予想通りのごもっともな反応。

状況を説明してもやっぱり半信半疑で嫌がっていましたが、まぁこれもごもっとも。

良く分かるよその気持ち!でも諦めてね!

じゃあ、「キンカ沢と北沢どっちがヤダ?」という二択ならどうだ!

「キンカ沢」。は~い、決まりました。


山行当日になっても、歩き始めてもまだ気が進まないご様子。ハハハ。無視無視

でも珍しくそれなりに装備は軽量化してあるじゃないのさぁ。しっかりアングルまで準備してある。

打ち合わせたわけでもないのに、二人ともビールも食料も切り詰めて完全闘争スタイルでの入山。

念の為、嫌らしいシュルント、草付トラバースからの懸垂、急な雪渓の登高を意識した装備をちゃんと持ってきてた。

まぁ、そうなるわなぁ。どうしたって普通

そういうのが阿吽でわかってくれる人でないと誘えない(^ ^;)


林道は一か所デブリと倒木で塞がれていて車はトイレのある森林公園ちょい手前までしか入れない。

ちなみに、トイレはまだ雪囲いで使えない。


小雨降る不安定な天候だが、午後からの回復と明日の晴天を信じて歩き始める。


「山菜も無い雪渓ず~っと歩くの?疲れるだけじゃん!」とか「冬にさんざん雪は歩いただろうがぁ」とかウダウダのたまいながら「俺は絶対にウド喰うっ!」と林道脇のウドをせっせとつんでは馬に喰わせるほどザックにしまっている人一名(^ ^;)


一方、私は北沢核心部のスラブや滝を沢床を歩いて登る!という妄想で久々にモチが上がっていましたよ

オツル出合。

雪渓上を延々と沢靴でトラバる。


グシガハナへの登山口、十二平までもいくつかの雪渓を乗り越えて行く。

デトノアイソメまでもほぼ雪渓歩きだが、一部踏み跡がひろえた。

崩壊した踏み跡をブッシュを引っ張って軽く巻く場面もあり。


その後も雪渓。


この山行、沢なの?ハイキングなの?雪山?何なの??(^ ^;)


時折雨足が強まり、おパンツの中までぐっしょり。

浸み込むタイプのカッパは失敗なり。

体の芯まで冷えてきた。

手がかじかんで体がこわばってくる。

これは東不動沢、西不動沢出合。写真で見るとなんてことないけど、実際には見上げるほどに傾斜が急で迫力。


おぉっと!!タイヘン!重大事案発生

写真だとわからないけど、大きいのは直径25センチ位ある巨大シイタケ君軍団!


雪渓上の倒木にビタビタくっついてる。


いきなり元気回復、倒木を舐めるように探し始める我らなんか、山行目的を取り違えはじめたぞ。


それにしてもシイタケ君、雨を含んでずっしり重いよ、2キロは下らない。

せっかく軽量化したザックが…

なんてことない写真に見えるけど、この倒木の太さは直径1メートルくらいあんのよ。


雨足が時折強まる。

おかしいなぁ、とっくに止んでるはずなんだけど…


雨の中、立ち止まり休憩すらままならず、体が冷え切ってしまい気力が湧いてこない。

滝沢手前の渡渉を前にして、冷たい沢水に足を入れる元気が出ない。


明日は天気良いんだよね…稜線に出るの気分良いだろうねぇ…ガタガタ


今日は雨の中焚き火頑張ってもなかなか火ぃつかないだろうねぇ…ブルブル


逡巡しはじめた。

寒くて集中力とモチベーションが切れてきた。


撤退


激しく後ろ髪を引かれるものはあるが、低体温症気味の行動はヤバくなってきた。

シイタケ君を探しながらとっとと撤退


車止めで着替えて、しばらく車内暖房マックスで体を解凍。


来年5月に行ってみようかな?

いや、こんなチャンスはもうないのだろうかねぇ

若さが欲すぃ~(泣)


samさん、ありがと~!

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沢登り山岳会 遡行同人 梁山泊 - 山をまるごと楽しむ!

遡行同人 梁山泊は「沢登り」を中心に、山スキー・岩登り・アイスクライミング・雪稜登山など、四季を通じて山をまるごと楽しむ山岳会です。拠点は東京で、安全登山を心がけており焚き火、山菜&きのこに興味がある方、未経験者・初心者も大歓迎です。