大幽西ノ沢~丸山岳~大幽東ノ沢
2007.9./22~25
CL USAN、T岡、智子、うど子
(写真別途)
とうとう…あこがれの丸山岳に行ってしまった… ずっと行きたいと思っていた丸山岳。「
まるやまだけ」うっふっふ。
しかも西ノ沢からだなんて、しあわせ者だなぁ!
今年は寡雪なので大幽西はチャンスだと思っていた。それにしても今年は暖かい。
出発の朝、車止めで準備をしていると、あとからあとから来るは来るは…w会、A会、T会…大御所ばかり。おおっ、顔見知りの方もいらっしゃる。どうも、どうも。
9月のこの3連休、考えることは似たり寄ったり?こりゃあ、丸山銀座ですな。
ここは会津の黒谷の奥だっつうのに沢屋の世間は狭いです。
さぁて、遡行開始! なんと!今日の核心部と覚悟していたしょっぱなの橋にはちゃんと手すりと床板がついているではないか!
以前来たときは重荷での平均台よろしくメッチャ怖かったのだ。かなり嬉しいっす。ラッキー!
取水堰までの道も以前来た時よりも整備されていた。
一日目は悪いところも無いので、ラーメン食べたり釣りを楽しんだりしながら森の中を蛇行する流れをの~んびりと行く。
立派な尺上もあがり気分はるんるん。
他会の方々ものんびりモードは同様。やあやあと言う感じで。
標高1074地点を越え、その先のゴルジュ入り口まで行くが、巻きに時間をとられそうなので少し戻って本日のテン場とする。
この付近にはいくつか良いテン場がとれる。
晩の宴会はやっぱりというか、豪勢になった。
頑張りどころの2日目。天気もまずまず。
それなりに?気合を入れて出発。
これまでちっとも高度を上げようとしなかった西ノ沢も、小さな滝を次々と配してずんずん高度を上げてくる。やっときたか。
いかにも会津の渓といった風情で、威圧されるような大滝こそないが、10m以下の滝が一体いくつあるのやら何だかずい分多いぞ!
小粒であってもピリリと辛い「ちょい悪」の滝もいくつかあり、お助け大活躍である。
幸いにして水量も多くないのでほとんどが中央突破でいける。なかなか面白い!
さぁ次はどんな滝じゃい! おりゃあ!ひゃあ、お助けを~!
か弱いバンビちゃん達をヒョイとつまみ上げたり押し上げたりするごつい腕、 下界では頭脳労働者だなんてまさかねぇ。
丸山朝日沢では30個とか40個(数えた人はえらいです。)あるとか言われる小滝を越えていくが、体がなじんできたせいかうんざりすることもなく楽しんで越えていける。
ただただ無心に攀じ登っていく。
山に自身がとけ込んでしまってる。
雪渓も全く無いので巻きも最小限で済んだ。
それほど悪い巻きでもない。 ウド、ぜんまい、うるいなどもありがたくホールドやスタンスに使わせてもらう。
しかし、うるいクラスになると「おまえなのかぁ…」と若干の躊躇あり。
全く山菜というのは色々な意味でありがたいもんです。沢屋の味方だぁ!大好き。
このあたり、水量と雪渓の状況次第では通過に相当時間がかかりそうだ。
なんだか稜線が見えてきたような気もするけど、「だまされないぞぅ。どうせまだまだ遠いんでしょ。わかってるって。」って言い聞かせながら進んでいく…けど、ありゃりゃ?なんだか草原チックになってきたぞ!ってまだまだ!人生それほど甘くないですから!
こんなにあっけなく着くはずがないもん。
だって天国は遠いって決まってる。
ここは大幽西ノ沢だぞ!
しかし、どうみても草原の一端にのってしまった。あれれ?テントが張ってある!
きゃあ~、ウッソ~、着いちゃったよぅ!信じられないけどヤッタ~!
「うっしっし。青春の?一ページ?」
そこにはやさしい草原のうねりがひろがっていました。
そこにもここにもポッポッと池溏を配して心憎い。ここが丸山岳なんだ!
たおやかだけれども芯がある。
雨にも負けず風にも負けず、いったいどれだけの年月を変わらずにいるのか。
原初の山がそこにはあった。
だけど…沢屋によって相当歩かれているようで、くっきりとみちがついている。
ローインパクトを心がけ片隅にそっと今夜の宿をしつらえているとガスが晴れてきた。
うっひゃあ、うわぁ!360度山だらけ。これだからやめらんない!
今宵はここで乾杯し、遠い山々のそのまた向こうに沈む夕陽を眺め、深い夜を味わい、美酒を以って酔っ払うのだ。
ここに来れて良かった。
みんないい顔してる。最高の山と仲間。
だって丸山岳だもんね。おかげさまで、みんな、本当にありがとう。感無量。
お日様がしずむと、月明かりに照らされて、渓筋には滝雲が大河のようにうねり流れていた。
向こうのコルからはナイアガラの滝のように白い雲がどぉ~っと流れ落ちている。
鳥肌のたつようなあの光景を言葉に表現する術を私は持たない。
誰が何と言ったってまちがいなくここは神様のおわすところだ。
歳をとるにつれ、体力は落ちてくるし失うものも多くなってきたが、一方で、形の無い宝物がまた増えたようだ。あぁ、贅沢。神様の素顔を勝手に覗き見た気分。
…また必ず行きます。今度は白い季節に。
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