上越 金城山

漫喫で春山を満喫☀


2016/3/5-6


うど子


…山行記録というよりは、人生初の漫喫体験の興奮による駄文が多いです…(^^;)


今季は例年にない寡雪。

3月と言えばいつもなら上越のプチ雪稜シーズンイン!という感じだけど、今年はそもそも藪や沢が埋まるほどの積雪量が無くこのまま雪が融けちゃうんじゃないかという有様。

山スキーにも行けずココロはちょっとドンヨリ気味。


週末は晴れるらしい!そしてその前に何日間か降るらしい!でも週末はもの凄く気温が上がるらしい!💦

もしかしたら上越あたりのプチ雪稜は最初で最後のチャンスかもしれんと行ってみることにした。


貧乏人なのでアプローチに高速バスを使いたいがとうに満席。(この路線は大人気!いつものことだ。)

前日やっとキャンセルが出て六日町までの足を確保!

高速バスというのは当然ながらICで降ろされてしまう。夜中の3時。朝までどこで寝るのかが毎回悩みの種だ。

今回は人生初の漫喫なるもので仮眠する計画!イェイ!


バスを降りるとなんとまぁ、六日町の夜は濃いガスに包まれていた。

ICの料金所すら見えずどっちに歩いたら良いんだかコンパスでも出そうかっつうくらい視界が悪い。

降雪後とあって思ってたよりは周囲に雪が残っており舗装路もところどころ凍っていてビビりながらヘッデンでイオンのジャスコを目指すが本当に見えないよ💦

山小屋の目の前で遭難する人の気持ちが分かります~(^^;)


無事に漫喫にたどり着き早速受付を済ませる。

初めての利用は登録料がかかるが、今回は全て含めても千円台。後払いシステム。

「週末はたいがい満室なんですが今日はガラガラ。運が良いですね~!デラックスルームにしておきますね!」だって。

やった~!

けっこう地元の方の利用が多いのだそうです。

二人以上ならファミリールームも使える。なんと!コタツのある寛げる部屋のようだ!

どの部屋でも料金は同じ。ちなみに予約は出来ません!

デラックスルームには大きなベッドと大きなチェアが置いてある。

(布団はないよ~。安心してください、あったかいんだから🎵)

食べ物を注文して運んでもらう事ができる。

各部屋の仕切りは薄いので大きな物音を立てたり、賑やかに宴会したりなんてもってのほかであります!💦

よそのお部屋からは気持ちよさそうなイビキが聞こえて来ました。


う~ん快適、快適!クセになりそう。でも予約出来ないからね。


翌朝、六日町駅まで歩きそっから6:50発バスに乗り越後上田郵便局前で下車。

金城山観音ルート登山口の槻岡寺入口まで歩く。

今日もガスガスだが支度しているうちに視界が出てきた。

7時半過ぎに出発。

今日の先行者は居ないようだ。

登山口からしばらくは雪がほとんど無い。田んぼは白いんだけど。

前日のものだろうか、うっすらと大きなスノーシューの跡がある。デカい!私のワカンの3倍くらいある。

ちょっと登ると東屋があるが、まわりには雪は無く陽だまりハイキングの様相。

すぐに白い山々の展望に恵まれるようになる。

歩きやすい緩やかな道、コシアブラが多い。

漫喫を満喫できたおかげなのかいつもより荷物が軽く感じる。

そんなはず無いよな~。フル装備+温泉着替えまで背負ってるんだもの。


降雪後なのでまだ雪が綺麗。

積雪は少ないが、朝のうちは所々結構堅くてキックステップをとりまぜながらツボ足で歩く。

たまに踏み抜きはあるものの、おおむね歩きやすく快調快調。


テンバ予定地のC862手前の急登では雪が腐っていてアリ地獄にハマってしまった。

シューのトレースは全然埋まっていないようでフラットにまっすぐ急斜面を登っていたが、今日の私は遅々として進まない。

本日一番でのラッセル、ひとりはつらいよ。

グサグサの雪に腰、胸まで、時には全身ズッポリ嵌まり込みなかなか抜け出せない。

ジグを切り、この斜面だけで1時間くらいかかってやっとブナの点在するメロウな尾根に抜け出した。

それでも登山口からテンバまで3時間くらいだからお気楽なもんです。

明日の南寄りの風を避けられる良い窪地を見つけて整地。

テント(ドーム型ツェルト)を張ろうとしたらなんと!ポールスリーブの袋状の部分がぶっちぎれてしまい使い物にならなくなってしまった。

ポールが1本使えない!💦アッチャ~💦

あせんな!こんなときはあせらず考えるとたいがい何とかなるものだ。

今までだっていつもそうだったじゃないかと言い聞かせながら対策を考える。

風吹きゃ一発でアウトの応急処置だが何とかテントっぽく張ることができ、死にゃあしないと気にしないことにした。


テント張り終えても11時前。

まだかな~り時間が早かったので、このまま荷物を置いて上までピストンしちゃおうかとも考えたが、雪が腐ってるので翌早朝に行くことにした。


さぁさぁ、ビールビール!

水を作ったり偵察に行ったり、昼前から一人ノンビリ調子よく酒を飲んでいると後から後から人が続々。

ここから引き返すという単独の青年の後から山岳会の大パーティーが二つ。

そのうち一つのパーティーは出来れば山頂手前まで伸ばすとのことで先に進まれた。


今日は静かなブナ林の夜を独り占めかと思ったが甘し。

じぇじぇじぇ。すぐ隣にテントが2張り増えました。。

だだっ広いのに、な、なんでこんな近くに??(^^;)


6日。

今日の新潟は20度まで上がる予報で、夕方から崩れるようだ。

少しでも雪が堅いうちにと早朝にピストンすることにした。


6時出発。

今日は先行パーティー(京葉山の会さん)のトレースを有難く拝借しました。ありがとうございました!

おかげ様で大変歩きやすいが、やはり雪は良くない。

随所にテンバ適地あり。


今季は積雪量自体少なく雪庇の発達も小さい。

全体にスレンダーで骨格が強調されてる感じ?

何ヵ所か割と鋭角のナイフリッジ状のところを行くが、例年ならば雪庇の出たもっこりした感じになってもう少し太いのではなかろうか?

アヤシイところを踏み抜かないよう、風によろめいたりヘマして落っこちないように真面目に歩く。(こんなところほど写真が無いのだ。)

思ってたよりもヤセ尾根が多い。

ハシゴ坂も雪が少なくところどころ鎖が見えていた。(使えるほどではないが。)


ギリギリ体重を支えてくれる程度の雪の支持力はあったが、帰りはどうだろうか?

でもブッシュや岩が使えるので全然大丈夫!いざとなればロープもあるし。

グサグサ、スカスカの部分もあり、帰りの雪の状態を考えながらの行動となる。


戻って来られた先行の京葉山の会の方々と主稜線手前ですれ違う。

どうやらピーク手前の岩を巻くところが悪くて引き返すとのこと。

「これで帰る口実が出来た!」とホッとしました~(^^;)

最後の急登の基部から大きく巻けないかと荷物を置いて一応上まで空身で偵察に行ってみることにした。

トレースのおかげでラクが出来たけど、一人でラッセルではドンだけ~だったでしょうね💦


稜線に出てみるとありゃ~、絶景絶景!

ぐるり大絶景!真っ白な山々がお日様に照らされて輝いていた。(やっぱり山座同定できない。)

しばし大展望を堪能。携帯(カメラ)は下に置いてきちゃった。取りに戻ろうかと思ったがめんどくさくなってしまった。

ここは昭文社エアリアで言うところの山頂ですかね。

岩は露出し、手前の雪庇は極薄で大きくえぐれ水が滴っていた。多分間もなくボトッと落ちるって感じで近づけない。

無理ぃ~!💦私にゃあ無理だ。

小さく巻くにしても雪が緩くて嫌らしい。ましてや単独。


下から大きくピーク(最高点)手前への巻きは一人だと時間かかって帰りの電車に乗れなくなるかも。

しかもこの緩んだ腐れ雪。行きはなんとか持っても帰りはどうだろうか。

雪崩れる可能性もあるしなぁ。


撤退!


雪が腐り切る前にイヤなところを通過してしまおうとテントに戻るが、後から後から来るわ来るわワンサカワンサカ沢山の人!

奥多摩ハイキングの時よりもずっと沢山の人が入山されていました。

金城山はメジャーな山なんですね!💦

驚いたっス。


9時ちょっと過ぎにはテントに戻りまったりと春山JOY。


下山も暑い暑い。早くビールにありつかないと倒れる!

雪も腐って昨日よりもずっと減ってた。

まるでGWの山のよう。

六日町の周辺にも雪が無く、季節を勘違いするほどです。

地元の方も「60年生きててこんなの初めてだ!」とおっしゃってました。


3月頭にして金城山は、雪稜から里山への衣替えの時期を迎えているようです。

落ちる雪が落ちてしまえばお気楽な春の里山に変わるのでしょうが、今はちょうど過渡期を迎えていたようです。


良い下見になったと思う。

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沢登り山岳会 遡行同人 梁山泊 - 山をまるごと楽しむ!

遡行同人 梁山泊は「沢登り」を中心に、山スキー・岩登り・アイスクライミング・雪稜登山など、四季を通じて山をまるごと楽しむ山岳会です。拠点は東京で、安全登山を心がけており焚き火、山菜&きのこに興味がある方、未経験者・初心者も大歓迎です。