北ノ又川 白沢
2017年8月5~6日 メンバー USAN・うど子
銀山平で北ノ又川に流れ込む白沢は多くの小滝をかけ、快適に駒ヶ岳に突き上げてる!らしい。
豊野氏の上信越の谷では北ノ又川水系入門の沢となって、なんと初級!と書いてある!
ほんじゃ越後の沢の雪溪の様子でも見るべ~!と計画をたてる。
今回のアプローチは新幹線とバスである。浦佐発7:50分のバスに乗るには自宅を4:50分発の自転車になり辛い!前夜から行こう!という事で8:24分のとき347号に駅弁とビールを持って乗り込んだ。私の憧れてたアプローチの形態である。
浦佐駅の片隅で大人しく夜明けを待ち、予定通り奥只見ダム行きのバスに乗り込んだ。
ところがである。なんとこのバス銀山平には止まれない!と言う。どど、どうしよう!マドンナが必死になって頼み込み、なんとか降りる事が出来た。南越後観光バスに感謝!(ちなみに小出発6:30分のバスは銀山平まで行く)
歩き出し9;00時 石抱橋から北ノ又川の左岸を歩き出すが、川に近づくとアブが寄って来る!ウドのお尻は真っ黒ケになってる。臭いに寄って来るの?
10:30分沢に降りる。河原が少なくなると、アブも減って来る。河原からだんだんと岩盤が出始め、小滝が出、ゴルジュっぽくなると3段の魚止めの滝が現れる。右岸のルンゼを巻いた記録もあったが、我々は右の草付きから巻く。
間もなく二股になり左またに入る。ここからがこの沢の醍醐味!次々に現れる滝はどれも5.6~8m位で直登出来る。が、スベル!嫌らしい!怖い!
この沢は日帰りの空身でサクッと登る沢らしい!しかもフエルトのソールで! 今回の一番のミスは靴を秀山荘の忍者(ゴム底)にした事! 初めて買った靴を履いてみようと思って持って来たが、間違い!それに付き合ったうど子も同じ靴。この沢には向きません!次からはキノコ専用靴に決定です。
ロープを引こうにもビレイポイントがありません。結局ノーピンで行って、お助けを出す程度です。どの滝だったか定かではないですが、1歩2歩目がヌルッて躊躇していると、うど子がスタンスをタワシで磨き始めました。おっ行く気かいな?と思ってたら、はい、Uさんどうぞ!って俺かい?
滝をいくつも越え1150mで正面から小滝でさわを分けると本流は左に曲がり3段15m滝になる。巻かな?と思いながら下まで行くとなんか登れそう!しかも乾いてる!2段目までは難なく行けたが,3段目がかぶってる。空身で登り、ザックを引き上げるが、かぶってる岩に引っかかってあがって来ない。やっと荷揚げして、うど子を確保する頃は腕に力が入らなくなってた。
次の滝を越えると上流から白いモヤが・・・次の6~7mは登れず右岸の草付きをうど子が登りだす。わ、わ、う、うんクマ~!
多量のクマのうんちでした。
上に行くとありました雪溪!ズタズタの雪溪!崩れてはいません!崩れる前です。左右の壁は手がかりも足場もありません。中をのぞくと奥の方で白い明かりがボーと見えます。取り付く島がないってこういう事かな? 下に逃げるにも、懸垂の支点もなし、唯一の弱点は右壁の10mほど上まで潅木がきてる事、そこまで行ければ、って行くしかないんです!
急なスラブの泥付きは足をおいてももとの戻ります。バイルでスタンスを切ってもうまく止まりません。少し大きめの草の根元(上の方)にステップを作り足をめり込ませます。体重を半分かけて、次のステップ。バイルの無い手は草の根元に突き立て・・必死で登りました。こんなに必死になったのは久しぶりです。
潅木に手が届きました。でも懸垂もまともに出来ない腕で,ザックを背負ったまま体を引き上げようとすると別の潅木がザックを引っ張って上げさせてくれません。死にものぐるいで体を潅木に持ち上げ、ヤットの思いでザックを木にビレイしました。
さあて、ここからです。腕はパンパンでひっくり返って休みたいのですが、下ではまだうど子が死にものぐるいで戦っているはずです。何しろ私がスタンスを崩しながら登って来たのですから・・足場の悪いとこから木にビレイをとってザイルを出しますが、ザイルだけで登れる訳もなく、ザックを先に上げようとするが、木に引っかかりながら上がりません。泣きたくなります。下でうど子も泣いてるでしょう!
ヤット登りきり安堵の顔を見合わせたのは登りだして1時間以上経ってました。時間も5時、急いで上流を見に行きますが、下りる所がありません。トラバースして懸垂で下りてもさっきの雪溪の続き、その雪溪の上流に行こうとすると、大きく高巻き、上部にある大ガレも巻くと2イヤ3時間?今日沢に下りるのは絶望です。幸い近くに平?なとこがあります。ここに泊まるより選択肢はありません。ただ問題がありました。水がないのです。巻はじめにペットボトル1本づつの水は汲みましたが、それだけ!料理も出来ません。
用意した料理は覚えたてのアヒージョと豚キムチラーメン!ラーメンは水を使うので豚キムチのみ!いずれにせよ水が欲しくなる料理です。ぬるーいビールで流し込みます。30m程下には雪が有るんですが・・!盛り上がらないまま撃沈!
2日目 3時 コーヒーも飲みません!昨日の残りを少しだけ食べて、水を一口だけ飲みます。
ルートをいろいろ考えます。沢の上部までヤブ漕ぎも考えましたが先が読めません。5時20分水の半分だけ入ったペットボトルを持って、そのまま尾根に詰める事にします。
喉の乾きと戦いながら百草の池近くの稜線に出ました。3時間のヤブ漕ぎ。何だたった3時間か!?と言うなかれ、水はとっくに無いし、汗は1リットルも吹き出し、鞍部の池塘に水はあるが、ボウフラの湧くような水までは飲みたく有りません。木や草に貯まった露を貪りました。そのまま道行山経由で下山しましたが、下の方まで水は得られませんでした。
白銀の湯で汗は流しましたが、バス停までの歩きで汗をかき、予定していた浦佐での焼肉ビールは無し!東京駅でラーメンを食べて帰りました。
丁度タイミングが悪かったんでしょうかね~!?もう1~2週ずれていれば、雪溪の弱点も見つかったかも?イヤもう10才若ければイケイケで突破出来た?ヌルヌルの滝の悪さも靴のせい?
元気のある若い人、行ってみて下さい。かなり楽しめるかも?
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