谷川 白毛門沢
2001.10.21
Lうど子、智子さん、S口
前夜は土合の駅で智子さんと待ち合わせ、S口さんとは翌朝白毛門登山口の駐車場にて合流のことととした。
土合駅には初めて泊まったが、トイレ、水、照明完備の豪華屋根付きホテルのようで、すっかり気に入ってしまった。(また使おっと!)
10月も末ということで、場合によってはベルグラ、降雪の不安もあったが、フタを開けてみれば10月とは思えないほど暖かく、汗をかきながらの快適な遡行日和となった。
7:00過ぎに駐車場を出発。東黒沢左岸の道を行き、道が崩れたところから入渓する。
少し河原を行くと、何度か写真で目にしたことのある見事なハナゲの滝が現れた。
写真で見るよりもずっと立派で美しいのに、「ハナゲ」という名前は少し気の毒。
でも、なんとなくわかる気もしないではない。
ホールド豊富な「ハナゲ」を思い思いに登っていく 。
ほどなく白毛門沢出合に到着。
いくつかのナメ小滝を快適に越えて行くが、これといった悪場もなく、巻き道も明瞭である。
山は久しぶりのはずの智子さんもフリクションをきかせてどんどん先へ行ってしまう。
タラタラのセンを巻き終わり、20mナメを登ると、人の顔をした風変わりな巨岩が沢幅いっぱいに鎮座している。この沢の主といった風格だが、どことなく憎めない顔をしている。
簡単な登りをあえてリード練習のためロープを出して支点を構築しながら登る。
巨岩を抜けるとすぐに二俣となり左へ入る。
水流の無くなる前に、景色の良いところでゆっくりと昼食タイムを設ける。
振り返れば遠くの山々が見え、それなりに高度も上がってきたようだ。
空は青、木々は色づきナメに映える。
日本の秋は最高だあ!
重い腰を上げ、楽しみにしていた源頭部のスラブ帯なるものを求めてワシワシとすすむ。
しかし、いっこうにそのようなものは現れないではないか。
事前のイメージではババーンとした広大な明るい大スラブを描いていたのだが... だんだん解って来たぞ。
要するに源頭部の登りがスラブといえばスラブで、それが延々と、長々と、非常に、沢の3分の1位を占めるほどに長いのだった。
変化のない単調な登りに、終了点はまだかまだかとじれてくる。
そこで私は間違いを犯したのだった。
深く考えもせずに、最後のツメで本流を行かずに左に入り、近道をしようと考えたのが甘かった。
すぐに密生したヤブになってしまい、よけいに体力と時間を費やしてしまう始末。
ブルドーザーS口氏は、なんと密ヤブを軽くトラバースして本流へと抜けてしまった。すんごいパワー。
一方、か弱いバンビちゃんの智子さんと私は、おとなしく少し戻り、ヤブの薄い所から本流へとトラバース。
あとはヤブコギもなく、本流沿いに明瞭な踏み跡がまさしく白毛門山頂ドンピシャの所まで続いていた。
ごめんなさーい。また一つ勉強してしまったのであった。
やっぱり何事も場数だ。。
それにしても、S口さんはすごい。
今回は沢靴も履かず、超高級有名クライミングシューズメーカー製アプローチシューズ(?)を一度も水に濡らすことなく山行を終えたのだった。
往年のアルパインクライマーS口さんにとってはこの沢は沢登りと言うよりも、秋の気軽なハイキングといった趣だったようです。
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