奥秩父、滝川八百谷(会山行集中)

2002,6,22-23

CL S藤(昭)、篠さん、Y田、M井、うど子


前夜(早朝?)豆焼橋近くの「出合の丘」に集合、仮眠。

ここは、我々のような沢屋や山屋、釣り師のためだけに造ってくれたような立派な前夜泊施設である?

22日4時半起床!八百谷出合までは2パーティ一緒の行動である。


6:15出発。空は曇っている。 釣橋小屋へと続くみちの途中から、急な踏み跡を下降する。

この踏み跡は結構急なうえ、掴まる灌木も少ないので歩きずらく、太股が悲鳴を上げてしまう。

滝川本流にたどり着くと、眼下には大きな釜を持つ滝がドーンと控えている。

しかし左岸に巻き道があり難なくパス。

その後本流を遡行し槙の沢出合をへて八百谷10:50到着。

事前の計画では、11時までに八百谷出合に着いた場合は、出合にベースを設け、軽荷で槙の沢・八百谷とそれぞれのパーティーで遡行し、相手パーティーの遡った沢を下降、その日のうちにベースに戻って集中、カンパーイの予定であった。

しかし、時間的にきつそうなのでベース方式はやめ、翌日稜線で集中し、一緒に曲沢を下降することになった。


今までまじめに時間を気にしてきたが、この変更により一気にノンビリモードに一転してしまう。

八百谷に入るとすぐに真っ暗な狭い小ゴルジュとなる。

ゴルジュの中には小さな釜をもつ小滝がいくつか続いているが、つるつるのカベを見た瞬間にうど子は釣り師のつけた巻き道を安易に選んだ。

ふと、振り返ると男性陣は揃ってゴルジュをへつっているではないか! 私は軟弱ものだ!


4mトイ状は全員で右のガレた踏み跡から巻く。

6mと3mCS滝は1つの滝のように見えるが、ここで2人の釣り師が上流から現れた。

彼らに「こっちこっち」と言われ巻き道を行ってしまったが、上から眺めると登れそうで、やっぱり登れば良かったと皆で後悔。

ワイヤーが散見される沢筋を行くとすぐに「三俣状二俣?」なる地点に到着。

そんなにはっきりした三俣には見えないが、ややインゼル状になっていて水流がわかれている。

このあたりはこの沢ではめずらしく開けたゴーロ地帯で、思わずどっかりと腰を落ち着けてしまう。

伐採の後遺症が生々しく残る沢をたどると、右岸の大地に木造の小屋が現れた。

今にも足の見えない作業人夫でも現れそうな雰囲気で少々薄気味悪い。

埋もれかけた鍋や釜、一升瓶などと当時の飯場の賑わいが忍ばれるが、今となってはうら寂しい風景である。

しかし他に良い場所が得られそうもないので、時間的には相当早いがこの付近の河原にテン場を設ける。


雨も降り始めているが、篠さんの120リットルのザック!から魔法の宴会グッズがざくざくと出てきて、今回もまたまた超快適な宴会となったのでした。

お前なんか俺のザックに突っ込んで登ってやらぁ!というくらいデカいザック。

そして、篠さんのザックからはシソ巻きがゴッソリと出てきた。


もちろんシソ巻きだけじゃないんだけどメイン沢山のその他としてシソ巻きが沢山出てきた。

オレのシソ巻きが喰えねぇんかぁ~、というくらい沢山出てきた。

翌朝もシソ巻きが出てきた!

オレのシソ巻きが喰えねぇんかぁ!と出てきた。

篠さんは、焚き火の傍らでピザを焼こうと現地でこねた生地を発酵させていたが、焼く段になって共同装備のフライパンの蓋をうど子が忘れてしまい怒られた。

「デリャァ~!ゴルァ~~!ピザが焼けねぇ!」

篠さん、アタシはこれ以来二度と蓋を忘れないようになりましたよ!(^^;)

普段からみんなのザックは異常にでかいけど、篠さんのは特大!一泊に120リットルですかぁ…はぁ~!


翌朝7:35テン場出発。

両岸からガレの押し出しが目立つゴーロ状をぐんぐん高度を上げていくと、すぐに奥の二俣である。

我々は左俣を行く。

7m滝をはじめとして、ナメの小滝が連続し始める。

見た目には美しいナメ滝でも触ればホールドはボロボロ剥げてくる。

滝上に立って渓を見下ろせば空中高くにも伐採のワイヤーが張られている。

岩雪崩を起こしそうな急なガレ地帯を進み、途中からは左の樹林帯に逃げる。

ヤブコギもなく所々獣道を拾って9:55登山道に到着。

10時半ジャストには槙の沢パーティーとの集中を果たすことが出来た!


曲沢までは、わかりやすいみちがついていて迷うことはない。所々標識らしきものすらある。

曲沢は源頭部はガレで歩きずらく、小滝もフリーで降りられるが、非常にもろいので注意を要する。

また、単調で思ったよりも長く感じられ、沢筋も暗くて水深が分からないところが多いので結構疲れる。

この山域は往時の仕事みちや釣りみちその他、消えかけた踏み跡がいくつもあったりと、ルートファインディングにも気を遣わされる。

我々は滝川本流を下降し、頭上に朽ちた吊り橋のあるところから急な踏み跡をたどり、山道へと抜けた。

下山の日は思った以上に時間をとられ、ヘロヘロになって駐車場に着いたのは18:00であった。

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沢登り山岳会 遡行同人 梁山泊 - 山をまるごと楽しむ!

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