春の懲りない撤退(宴会)シリーズ3部作?
雪の季節に計画通り山行が完遂できるかどうかは、天候や雪の状態にかかっていたりしますね!(前置きの言い訳)
ハマってヤバいことにならないように早め早めに判断するのが一般社会人の賢い理性っつうものですよね!(これも言い訳?)
私たちは理性溢れる正しい決断をしたおかげで、今こうして無事にブログなんかアップしたり出来てるわけですよね(苦しい?)
宴会だって、宴会だって、場数のうちですよね(かなり苦しい。)
撤退山行3本、もっと読みたいとっても奇特な方のみ続きをご覧くださいね!
なんの参考にもなりませんのでよろしく~
撤退その1
阿能川岳南東尾根
3/10-11 NAS、うど子
カラダがなまっている。
人気の無いダダ長い南東尾根から阿能川岳を目指すことにした。(ていうのは建前。ぶなの雪原で酒飲もう!)
前夜高速を飛ばすが、すでに雪が降っていた。
改装されて綺麗な湯檜曽ステーションホテル周辺はもっこりの雪。
すでに他会のエスパースが並んでいた。
私たちのエスパースも仲間入りさせてもらう。
今年は雪が多いねぇ。春山への移行はまだまだ遅れているようだ。
翌朝、ミゾレ降るなか成田山水上寺の取り付きから入山。のっけからラッセルだぁ
トレース無し!
たまらず途中からワカン装着。
あちこちに目印べたうちだが、視界悪化に備え目立つ赤布を要所にうっていく。
グソ雪ビショ雪スカ雪大行進!というほどは前進できず、時間ばかりかかる。
岩峰には不安定なキノコ雪が今にも崩れ落ちそうにのしかかっている。
思っていたよりもちょいと悪いところもあったり、穴に落ちて抜けなくなったり、バンザイラッセルにあがいてちっとも進めなかったりとなかなかあなどれない。
びしょ濡れでやっとこさブナ雪原のメルヘンなテン場に到着!タハっ、天国天国
このころにはすっかりピーカンになってしまった。真っ白なヒマラヤ襞をまとった俎嵓がド迫力!天神尾根には登山者の姿も見える。
あぁ、ビールうまい!誰だ、日の高いうちから寝ちゃうオジサンは!
翌日、早起きして核心の急斜面/岩峰を目指すが、雪崩の危険も大きく時間がかかりすぎるため急斜面手前で撤退
下山は鼻歌楽勝。自分たちだけで苦労して作ったトレースをたどる。
まったく雪山は最初にラッセルしたヤツがエライってもんだねぇ、と自己満足。道さえ出来ちゃえば楽勝だわよねぇ。
これで、いいのだ
撤退その2
俎嵓山稜(阿能川岳南尾根~阿能川岳~小出俣山~俎嵓~谷川岳~天神尾根)
4/14-15 トミー、NAS、マサ、勇ちゃん、伸、うど子
若手の面々と一緒にGWの足慣らしを兼ねてどっか歩きに行こう!と俎嵓を計画。
今シーズンは春山への移行が遅れていて雪の状態が悪いかも。そもそも一泊じゃこのルートはナカナカきつい。
なのに出発前から雨~
谷川は雪崩が危険なため、例年のごとく登山禁止条例発令中なり。(俎嵓はギリではずれる。)
湯檜曽ステーションホテルに先着の勇ちゃん、山菜の天ぷら揚げて待っててくれたのね
今日のホテルは我々だけの独り占め。周辺はすっかり春めいてふきのとうも顔を出している。
大幅にテンションダウンした面々(特に雨天嫌いのT!)、アラームが鳴っても誰も起きゃあしない。
誰だ、朝からウィスキーなんて飲んでるやつは!(Tだ!)こらぁ!ワシのコーヒーにまでウィスキー入れるんじゃないってば
これじゃあ俎嵓なんてムリムリ。もう一回寝るか。
もうこれで既に撤退!でしょ、どうみても。
「明日はドピーカンなのよ!駅で寝るより山で寝ようよ!」と渋るTを無理矢理けしかけ、重い腰を上げなんと昼過ぎから行動開始。
小雨降る中、仏岩ポケットパークから入山。
前回偵察に来たときより少なくとも1.5mは雪が減ってる。
出だしは雪があるが、すぐに夏道を行くようになる。
雪が出てきて気持ちの良いブナの尾根歩きとなる。
景色の良いところで幕。
翌朝は早起きしてせめて小出俣までと出発。
賞味期限ぎりぎりの腐りかけた雪。三つ岩山周辺は予想よりもでこぼこでちょっと歩きにくい。
気分良く阿能川岳ピークの丸い雪原に到着。NASさんとうど子は図らずもリベンジ成る。
俎嵓は前回見た時より雪が落ち、所々まだらになっていた。
だ、誰だ!ビールなんか出す輩は!(Nさんだ!)
もう誰も小出俣に行こうと言うヤツは居ない。CLは「好きなだけ大休止。」と宣言。昼寝大会なり。
あぁ、良く寝た。さぁさ撤退。あれまぁ、下から来るは来るは大勢の人。人気なのね、この山。
トップを切って歩いてきた青年は、賞味期限ギリの雪庇の真上を行く。いやぁん、くわばらくわばら。
まあ、今回はこんなもんでしょ、仕方ないですね。
撤退その3
裏越後三山(荒沢岳ミミズ尾根~荒沢岳~灰ノ又山~兎岳~中ノ岳~越後駒と周回)
5/3-6 トミー、NAS、場数隊長、勇ちゃん、伸、うど子
GW前半は天気良く絶好の登山日和を楽しんだ。
ところが後半の天気と来たら…二つ玉から西高東低へ、しかも上空にはこの時季としてはかなり低温の寒気が南下。
低気圧が育ちそう。山は大荒れの予報
も~、なんだよなんだよぉ
当然出発前から大雨。当然テンション大幅
初日から予備日を使い、朝10時まで宴会→睡眠→山菜採り/買出し→風呂→卓球大会!→宴会
も~、なんだよなんだよぉ
翌日も当然雨。はぁ。
一応登山口を偵察に行く。なんと晴れ間がのぞき始めた!
あわてて撤収し、昼前から気合を入れなおして出発!
この天候では裏越後三山周回は望めないが、もしかしたら荒沢岳くらいなら行けるかも!
あたしゃ個人的には灰ノ又あたりからのだだっ広い大雪原の稜線漫歩を楽しみにしていたのだけど。
ミミズ尾根(蛇子沢左岸尾根)から登高。すぐにまた雨が落ちてきた。
この日は一時間半ほど歩いただけで、ヤブの急斜面核心部手前で幕。
荒天に備え張り綱をしっかりとする。
これがもし厳冬期であったなら、こんなに呑気にテントを張ることすら出来はしない。低温、強風、吹雪。。。
山行では常に最悪シーンを予測して準備、早い判断/確実な行動をしなければならないのだ。
例えばザックのどこに何をどのように詰めるのか、張り綱のまとめ方、ポールの置き方、アイゼンやピッケルの置き場その他もろもろ、何から何まで細心の注意が求められるし、ほんの些細な事が命を奪うんだよねぇ。
この晩は凄かった。勇ちゃんオンステージ!ペツルヘッデンを駆使したミラーボールの下、昭和の匂いプンプンのアヤシいピンサロ(死語)状態。
詳しくはとても言えないジジババ大フィーバー(これも死語!)
勇ちゃんは凄い。凄すぎる。
翌日ラジオをつけると、南魚沼地方大雨洪水注意報だと。
わかっとるわい
税務署で納税しながらあたりを見回せば、尾根はガスって視界無く、ミゾレが真横に飛んでいる始末。
しばらく逡巡していると、天気が少し回復したようだ。
ダメもとで出発することにする。勤め人だし無理は禁物。行けるところまでね。
雪は大変良く締まっていて歩きやすい。
さぁ、核心部のヤブコギ地帯に到着だ!がぁ、上を見上げりゃ更にヤブ。急なルンゼはこの天気では使えそうも無い。
なんとかヤブをこなしたとして、更に上部には不安定な雪の急斜面が控えているはず。。
て、撤退
このまま上を目指してもどんだけ時間がかかるんだか。予定ルート回れるワケでもないし。予備日も無くなり仕事を休めるはずもなく。
ましてこの天候、無理する意味なし!
かっちょいい場数隊長。めっちゃ優しいナイスガイですよ!どう?
そうと決まれば逃げ足は速いが、途中ドピーカンになっちゃったあれれ?ぎ、擬似好天に違いないって
ザックには宴会道具満載。このまま下山する手は無いでしょ!
とCLトミー、大宴会開催を宣言。
登り返しがヤダよぅ。もうちょい下で宴会しようよ!
とトミーを見たら、すでに靴を脱ぎ捨て靴下状態でおくつろぎ
さぁ、ミミズの大雪原で大宴会&昼寝だい!ミミズ亭と命名。
雪のテーブルを信じられないくらいまっ平に仕上げようとするトミー。初めてA型の側面を見ました。
ガスが切れ姿を現した荒沢岳をうらめしく見上げながらステーキをほおばる。
ぎ、擬似好天ですから多分ゴーヤもうまいな。
寒気が入ってるからさぁ、不安定なんだよ。またどうせ天気悪くなるって!(お願い、悪くなって!)
駐車場に着くころには、雨がぱらつき始めた。ふふふ。
これで、良いのだ。気象遭難日和だもの。
裏越後三山の稜線はだだっ広く、視界がないと行動できないのだよ。エスケープもほぼ無いに等しい。
今回は場数踏んだことにしてちょ~だい!
帰路、車中で白馬の悲しい遭難を知る。合掌。
先日金山沢に行ったばかりだ。
山は油断大敵です。
(記:うど子)
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