白馬紀行 代掻き(しろかき)の頃

日程:2012年5月13-15日

旅人:マシェリ


5月13日:晴れ,白馬までドライブ(上信越経由5時間)

5月14日:晴れ,白馬鑓温泉ピストン with ぶなたっきー

5月15日:雨,山菜採りを断念し,糸魚川に魚を食べに行く with ぶなたっきー.そして帰る(中央道経由6時間).


白馬岳の名の由来は,春になり雪が溶けて山の斜面馬の形が現れたら,そろそろ代を掻く(田植えのために,田に水を入れて砕いてかきならす作業)頃となり,その現れた馬を「代かけ馬」と呼んだことから来ている.そんな話を私は小さいころから父に聞かされて育った.父にとって白馬岳は青春の思い出の山,若き日に白馬岳から朝日岳を経由して親不知まで縦走したことが,白馬を特別な存在にしている.父の前では白馬岳を「はくば」と呼んではいけない,「しろうま」と呼ばなければならない.


幸いにも今年はこの代掻きの時期に白馬を訪れることができた.白馬で冬を過ごすのは6回めのぶなたっきーがおつきあいくださった.この時期,どこの宿も田んぼ仕事(代掻き)に忙しいらしく安い良い宿を探すのにも一苦労.会社の健保で契約している北城にある民宿「はくば荘」が素泊まりで引き受けてくれた.部屋の名前は杓子.部屋から白馬鑓,杓子,白馬岳が見える.とてもあそこまで登れるとは思えない.すごい.

北城から見た稜線.白馬鑓,杓子,白馬,手前は八方尾根


両日天気が良ければ,白馬鑓温泉ピストンと小谷辺りで遊ぼう,ということだったが,どうも最終日は天気が崩れる模様なので,14日に白馬鑓温泉を目指すことになった.ぶなたっきーは夜勤明け.ありがとう.


14日,10:10猿倉を出発.あり得ない出発時間だが,天気は夕方までばっちり大丈夫そう.私の滑りに問題があり,下山が遅くなっても日のあるうちには帰って来られるだろう,と判断された.

猿倉のブナ

小日向のコルへの登り,白馬乗鞍岳方面が見える.


日差しは強いが雪の上を渡ってくる風が心地よい.小日向のコルへいの登りがきつかった.山向きキックターンがきついところもあった.クトーを買う事を強く心に決めた.600m上がる.ここまで2時間半.


コルでこれからの行き先を見る.絶景.新しい雪崩れた後が見える.杓子沢の出会いまでトラバースしながら200m下る.雨が降った後が立て筋になっていて,一見滑りにくそうだが,私でもなんとかコントロールできそう.8人ほど下って来た人に会う.たぶん,貸し切りできるかな.

小日向のコルからの眺め,温泉はあそこ,遥か上だ~.

温泉へと先を急ぐぶなたっきー


沢の出会いからは先ほどの登りよりきつくない.温泉の存在はわかるのに,なかなか着かない.登り400m.1時間10分,14:20(

ぶなたきは14:10)到着.さあ,ビールを冷やして温泉へ!


ぶなたっきーによれば去年は湯加減がちょうど良く,1時間浸かっていられたとのことだったが,今年は雪解けが遅いのか,熱い!2人とも足のすねを軽くやけどしてしまった.まさか...(笑)妙高,戸隠,火打が見える.絶景.

しょっちゅう雪を入れないといけない.シャベルはこのために持ってきたんだね~?


結局1時間半もまったりしてしまい,滑降開始が15:50.上部は良かったが,立て筋が出てきて私は少々難儀した.でも曲がれなさそうで曲がれて良かった.小日向のコルまで登り返し,滑って18:00猿倉着.あー.楽しかった!!!


宿に帰って,鑓温泉に行ったことをご夫婦に報告すると,やたらに感激されてしまい,「えらい,えらい」とねぎらいを受ける.いろいろな差し入れをいただく.そうでもないんだけどな~.


翌日は小谷あたりに山菜採りに行こうと思ったが,雨でテンションが下がり,梁山泊御用達のウワサの吉川鮮魚店へ行く事に.そういえば小谷村の前村長が山菜採りに行って70m滑落して亡くなったそうだ.山菜採り,気をつけましょう.


なかなか進歩しない私ですが,来年は大渚山,八方あたりもチャレンジしてみたい,と欲が出てきました.後,鍋倉山のリベンジも.ブナの山を滑りたい.ぶなたっきーさま,来年もどうぞよろしくお願いいたします.


GW明けの白馬,良かったです.水の張られた田んぼのカエルの声にも癒されました.

代掻きの整った田んぼ

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沢登り山岳会 遡行同人 梁山泊 - 山をまるごと楽しむ!

遡行同人 梁山泊は「沢登り」を中心に、山スキー・岩登り・アイスクライミング・雪稜登山など、四季を通じて山をまるごと楽しむ山岳会です。拠点は東京で、安全登山を心がけており焚き火、山菜&きのこに興味がある方、未経験者・初心者も大歓迎です。