救急講習
今年も恒例の救急講習が下記の日程のように終了いたしました.
1. 2012年4月25日(水)於 神田消防署 講師:神田消防署職員
登山をしている際に想定されるfirst aidとして,心肺蘇生術,三角巾を使った応急処置を中心に講義を受けました.
心肺蘇生術はお決まりのマドモアゼル・アンヌを使った心臓マッサージと人工呼吸でしたが,心肺蘇生術も以下のように年々進化していますのでupdateしてください.
今までと違うところ
・息が有るかどうかの反応は見なくて良いので,とにかく一刻も早く心臓マッサージを開始する.
・胸の圧迫点はみぞおちと鎖骨の間のどこでも良い.
・mouth to mouthは無理にしなくても良い.
基本的には胸骨を5cmほど沈むくらいの強さ,一分あたり100拍の早さで30回圧迫,2回の人工呼吸(省略可)5サイクル(約2分)を息が戻るまで続けます.テンポはABBAの"Dancing Queen"がいいそうです.
最後にAEDを使った救命措置の流れを確認しました.機械は年々進歩しており,最新のものは機械の指示通りに手を動かせば良いようです.バッテリーがいっぱい充電してあれば,20回くらいは除細動をかけられるとのことでした.今ではあらゆる所で見られるAEDもバッテリーが上がっていると使い物にならないので,管理者の定期的な点検が必要とのことでした.私たちの行く山ではAEDはあまり関係ありませんが,富士山には山小屋にありました.
2. 2012年5月23日(水)於 都内某所 講師:T病院 整形外科 N先生
毎年お世話になっております.山で想定されるケガなどへの対処について,バイタルサインの見分け方,骨折,ねん挫,火傷,熱中症,低体温症についての講義,足首のねんざの固定法の実習の後,三角巾とテーピングテープ(5mm巾)を使った実習をしました.2人ずつのグループに分かれて,先生から渡される固定法のお題(左の薬指の骨折,手首のねんざ/骨折,左目に傷)毎年1回やっているのですが,やっぱり忘れています.手首の固定法はアンカーをとって,バッテンと真ん中を裏表.です.
N先生が強調されていたことを二つ.・開放された傷,開放骨折の場合も,傷口をたくさんの水できれいにすることが最も大事,とのこと.それが後の感染症を押さえるポイントだそうです.
・mouth to mouthは今はしなくてもいいことになっているが,できるならばやった方が断然良い.心臓マッサージでも空気は体に入るが,その量はごくわずか.人工呼吸で一回に入る空気は1.2Lと格段に多い,とのことです.
何でも繰り返すこと,そしてボーイスカウトのごとく「そなえよ,つねに」が大事ですね.
荷物の中に必ず三角巾(きれいなもの)とテーピングテープを入れましょう.
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