小立岩~倉淵山~家向山~窓明山
~やっぱり会津は裏切らない!編~
2020/3/14-15
うど子
静かな会津へ。
地形図を眺めて昔から気になってた尾根から窓明を目指すことにした。
会津小立岩から安越又、丸山岳方面へのルート構築がずっと頭にあった。
ここいらは雪の多い年ならどこでも縦横無尽と思うが、雪が少ないとやられる。
今年は世紀の寡雪。
GWは苦労ばかりだろう。
ならば今。
全席指定特急リバティ会津はガランガラン、濃厚接触なし。(自由席も作ってくれよぉ!)
会津バス乗客は私だけ、濃厚接触なし、でもこれはいつものことだ(笑)
前回会津駒山スキーの帰りに取付きを下見して雪が全くないことは確認済みだった。
この尾根には途中までうっすら踏み跡があるはず、後は雪が繋がってるだろうと想定していた。
最近は沢づたいに取付くスキーの記録が散見されるが、今年は雪が無いので厳しいだろうな。
電車を降りるとすでに雪が降っていた。
取付きはエラく急で、踏み跡も判然とせずビショ雪に濡れたブッシュや岩を掴みながら、滑る足をダマしながら、泥にピッケルまでブッ刺してやっとの思いで尾根に乗る。
祠に挨拶し判然としない踏み跡を行くが、今日の降雪で雪を載せたブッシュがルート?上に覆いかぶさりエライことに(^^;)
ビショビショのブッシュを掴んだり泳いだり跨いだり引っかかったり、足はナナメった急斜面の落ち葉に載った雪で滑るし全くとんだアルバイトだ。
沢筋を見るとブッシュも無く割とあっさりと歩けそうなので、状況次第では雪が無くても途中まで沢を歩いた方がラクかもしれん。
結局C1000弱までこの状況変わらず、やっと根雪が出てきたと思ったら股までの踏み抜き!
積雪は薄いけど、雪の下が藪なので一歩づつ踏み抜いてしまう。
堪らずスノーシューを履いてみるが同じこと、かえって足が抜けない。
しかしアヘアヘのこの状況は距離にして100m位で徐々に改善し、やっとなんとか雪原状を呈してきてほぼ安心して足を出せるようになった。
今日積もった新雪の下はほぼ締まった湿雪で固く多分ツボ足でもほとんど問題無く歩けそう。
雪は降り続いてるけどやっと快適になってきたしこれで時間が読めるようになった!
下部の藪で思いの他労力と時間を喰われたけど、倉淵山を越え、今日は家向山手前まで行こう!
バスの時間との兼ね合いに問題があるが、これなら窓明山も十分踏めるだろう。
尾根は広くなだらかでどこでも泊まり放題だ!
この尾根、下りに使う場合には十分方角を確認しながら歩くべきだろう。
それにしても積雪の少ない今回ですら十分美しい雪原、これが雪が多かったらどんなにか素晴らしいことか。
今回は、歩くルートは私ではなく藪が決める!(^^;)
腕で肩でウザいブッシュをかわしながら歩く。
キノコ採りのようにジグザグ迂回しながら歩くしかなく時間がかかります(^^;)
家向山手前はどこでも泊まれる素晴らしい雪原!
もうここだ!という素晴らしい場所から動けなくなりそこに泊まることに決定。
一人では肉もウィンナーも喰いきれなかった。
誰か遊んでくれよ~!(笑)
それにしても、こんなふうに一人で雪の山で遊べるとはつくづく有難いことだ。
…みんなのおかげだ。
仁義が通んないのはダメだ!テメェの胸に聞いてみな!(by健さん)
私はこのご恩を絶対に忘れない!
そしてこれからも身の丈の範囲で遊んでいくさ!
結局朝になっても小雪は止まなかったが、風はさほどでもなく安心して眠ることが出来た。
5:20に出発。
家向山に近づくと雪が止みお日様が覗いて来た!
息を飲む荘厳な風景、山の神様の居はすところ。
やっぱり会津は裏切らない!!
夏は藪に覆われる標高1500mにすら満たないこの界隈、会越の尾根や沢筋は、雪を纏った季節にはブナと白い雪が互いを引き立て合ってそれはそれは美しく、そしてまたルートを繋ぐ妄想を誘って止まない。
尖った山とはまた違う柔らかであたたかなうねり。
まだまだ手垢に染まらない小さな尾根や沢が静かにひそんでいる。
素晴らしい光景に足が止まり、振り返り、なかなか進まない。
家向山を越すと、なんと向こうから歩いてくるパーティーが居るではないか!
まさかこんなところで人に会うとは!
え?この尾根をこれから下るのか??あのヤブを??(^^;)
挨拶を交わすと、家向山の下にテンパり、ちょっとお散歩に来ただけで窓明にも寄らず今日はもうこれで夏道を下山されるとのこと。
私は窓明に向かうことにする。
この頃から再び雪が降り出してきた。
鞍部のあたりからは緩く安越又に広い支尾根が延びており、尾根も沢も使えそう。
だけど今年はc1000以下は雪が無いので沢の横断は厳しいだろう。
釣りをからめれば楽しめるかな?
鞍部を超えると横殴りに吹雪いてきた。
窓明山の真骨頂とも言えるブナの広大な雪原に着いたけど、横殴りの吹雪でガクブル、視界悪化ではあまり楽しめない。
これじゃあピーク踏んでも仕方ないかと時間は早いがバスの時間を気にして戻ることにする。
太いブナ達に別れを告げ、家向山方面に登り返し、夏道を下山することにする。
どうやらテントのパーティーも既に下山の途につかれたようだ。
なんと歩き始めるといきなり雪が止み青空に!アルアルとは言えなんてこったい!
だが上部はまだガスの中。晴れるのを待ってるとバスに遅れてしまう。
最終バス(15時台)だと食事する時間が無くなってしまうのだ。
この夏道ルート、積雪期には下山時2ヶ所初めてだと気を付けていても隣の尾根に引き込まれやすいところがある。
どうやら先行パーティーの方もヤラレたようだが、私も以前同じところでヤラレたことがあります!(^^;)
下りでは数センチ~20センチの新雪の下が締まった雪で、シューがずれて滑るので背負うことにした。
ヤレヤレ。
今回の条件ではワカンの勝ちだったなぁ。
すっかり青空スカッ晴れになってしまった天気を恨みながら下山。
あずき温泉まで歩いて無事にビールにありついた。
(濃厚接触全然無し!ソロ入浴!ソロ休憩!But 話し好きな受付のおねぃさんアリ。)
今までは寡雪な年でもGWあたりには標高1000を超えれば雪の上を歩けたはずだが、今年は3月にしてこの有様ではGWまで雪が持つとはとても思えず、ルートの選択肢も相当狭められそうです。
来年こそはたっぷり雪が積もってくれると良いな。
コシアブラの芽がもう膨らみ始めてた。
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